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2025年4月2日

タイで「ロコタビ」は違法?観光ガイド資格と法律上の注意点を徹底解説

以下では、「ロコタビ」によるタイでのガイド行為をめぐる法的制約や、合法的に活動するためのポイントをまとめました。タイの観光ガイド資格制度に関する専門的な情報も含め、外国人が注意すべき点を詳しく解説します。


1. ロコタビとは?

ロコタビhttps://locotabi.jp/)は、現地在住の日本人(ロコ)と旅行者をマッチングするオンラインプラットフォームです。通訳や現地店舗の紹介、購入代行など、個人間取引がベースになっています。しかし、タイでの実地観光ガイドは法律上の制約が大きいため、ロコタビとして活動する際には注意が必要です。


2. タイで観光ガイドを行う際の法的背景

観光ガイドの資格制度

タイでは**Tourism Business and Guide Act B.E. 2551(2008年制定)**などの関連法令により、観光ガイドとして業務を行う場合、**正式なガイド免許(ライセンス)**を取得しなければなりません。これは旅行者の保護と観光業の質向上を目的に定められています。

  1. ガイド免許が必要:原則として、観光客に対して有償で観光案内や旅行サポートをするには、ライセンスを所持することが必須です。
  2. 外国人の免許取得:タイの観光ガイド免許はタイ国籍を有する者のみが取得できるとされ、外国人はガイドとして働くことが法律で認められていません。

違法ガイドへの取り締まり

無免許ガイド行為(いわゆる「ノンライセンスガイド」)は取り締まりの対象となり、罰金法的措置を受けるリスクがあります。観光警察や関連当局が随時、取り締まりを強化しているため、違法行為が発覚すればペナルティを課される可能性が高いです。


3. ロコタビとタイの法律:なにが問題なのか?

  1. 業務内容の境界
    ロコタビでは「現地情報の提供」や「買い物同行」などの個人間サービスが展開されていますが、実質的に観光案内とみなされる場合はガイド免許が必要と判断される恐れがあります。
  2. 外国人による有償のガイド行為
    タイの法律では、外国人が有償でガイド業務を行うことは認められていません。したがって、ロコタビ経由でタイ国内の観光案内をする行為は、適切な資格なしでは違法と見なされるリスクがあります。
  3. プラットフォームの注意喚起
    ロコタビ運営元も、タイでのガイド行為に関する法的リスクを周知しており、利用者(ユーザー・ロコ)に対して注意喚起を行っています。

4. タイで「合法的にロコ」をする方法は?

1) タイ人ガイドを雇用する

最も現実的な方法は、ライセンス保持者であるタイ人観光ガイドを雇用することです。たとえば、ツアー会社やスタートアップ企業をタイ国内で設立し、そこに正規のタイ人ガイドを雇用すれば、旅行者向けの案内を合法的に提供できます。

  • メリット:違法リスクを回避できる
  • デメリット:会社設立や労働許可の取得など、初期費用と手続きが必要

2) 他の合法的なサービスに特化する

観光ガイド以外のサービス(翻訳、買い付け代行、SNS運用サポートなど)を提供する形で活動する方法があります。とはいえ、観光案内とみなされない範囲の業務内容に限定しなければなりません。


5. ロコタビ利用者(ユーザー側)への注意点

  1. 違法サービスの利用リスク
    資格を持たない外国人ロコに観光ガイドを依頼すると、その行為自体が法律違反の対象となる恐れがあり、ユーザーもトラブルに巻き込まれる可能性があります。
  2. ガイド免許保持者の確認
    タイ現地で観光案内を依頼する場合は、ロコが正規のガイド免許を所持しているか事前に確認するのが安全策です。
  3. 利用エリアの制限
    ロコタビのサイト上でも、タイ国内エリアの一部が利用できない状態であるケースがあります。これは法的リスクを回避するための措置と考えられます。

6. よくある質問(FAQs)

Q1. ロコタビはタイで完全に違法ですか?
A1. タイでは、外国人が有償で観光ガイド業務を行うことが違法です。したがって、ロコタビとして観光ガイド行為を行う場合は違法に該当する可能性があります。ただし、単純な情報提供や買い付け代行などの行為であれば「観光ガイド」とみなされない範囲もあります。

Q2. タイでロコタビを利用するにはどうすればいい?
A2. **正規のガイド免許を持つロコ(タイ人など)**に依頼するか、観光ガイド行為を伴わないサービスに限定する必要があります。違法ガイド行為に加担しないよう注意しましょう。

Q3. 外国人(日本人)がタイでロコとしてガイドをする方法は?
A3. タイの観光ガイド免許は外国人には基本的に発行されません。よって、日本人が直接ガイド業務を行うことは事実上不可能です。もし観光関連ビジネスを行うなら、タイ人ガイドを雇用するか、ガイド以外の分野に限定したサービスを検討してください。


7. まとめ:ロコタビとタイの観光ガイド資格

  • タイでは正規のガイド免許が必須:外国人は免許を取得できないため、有償の観光案内は原則違法。
  • プラットフォームを介しても違法は違法:ロコタビが個人間のマッチングを提供していても、行為自体がガイドとみなされる場合は罰則対象。
  • 合法的に活動するには?:タイ人ガイドを雇用する、観光ガイド行為を避けたサービスに特化するなどの工夫が必要。

もしタイでスタートアップ企業を立ち上げて合法的に観光関連のサービスを提供したい場合、タイ個人起業支援会にご相談ください。会社設立から就労ビザ・労働許可証の取得、タイ人ガイドの雇用方法など、包括的なサポートを行っています。

結論:ロコタビ自体はタイにおける一つの選択肢ですが、ガイド業務に当たる行為は厳しく制限されています。ユーザー・ロコともにタイの法律を十分理解し、リスク回避に努めることが重要です。

ブログの内容は投稿当時の法律・運用状況に基づいたものです。投稿後に法改正や運用変更がなされている場合がありますので、当ブログの情報を活用される場合は、必ずご自身の責任で最新情報を確認してください。

加地 茜
加地 茜https://a-kaji.mystrikingly.com/
言葉も文化も謎だらけのタイに、たった一人で来るのはきっと心細いと思います。私も初めてタイに来たときはそうでした。 皆さまがタイに居るときも、いつもほっこりした温かい気持ちでいられるように、一緒に悩んで泣いて笑っちゃいましょう。 些細なことでも、いつでも気軽に尋ねて下さいね。
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