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2025年12月31日

逆風とチャンスが同居…2025年を振り返って(注目トピック4選)

2025年も残りわずかとなりました。
今年は「為替の逆風」と「タイ市場の次の成長テーマ」が同時に進み、起業・事業運営の前提がじわじわと変わった一年だったように感じます。

ここでは「タイ個人起業支援会」が特に印象に残った4つのトピックを、簡単に振り返ります。
(※本文内のリンクは参考として掲載しています)


歴史的な円安で「1バーツ5円台」へ—値付けと生活コストの再設計

2025年の終盤、ついに「1バーツ=5円台」という水準が現実味を帯びてきました。
旅行者にとっても痛い話ですが、タイで事業をされている方にとっては、家賃・人件費・外注費・役所手数料など、日々のコスト構造が“円換算で”一段上がったことを意味します。

特に「売上は円、コストはバーツ(またはドル)」の形になっている場合、利益が削られやすくなります。
今年はご相談の中でも、次のような見直しテーマが増えた印象です。

  • 見積書・契約書を「どの通貨で固定するか」(円固定/バーツ固定/為替連動)
  • 価格改定のタイミング(年1回では追いつかないケースも)
  • キャッシュフローの通貨バランス(“いつ・どの通貨で”支払うかの設計)

参考:円バーツ相場の話題


「設立で終わらない」支援が前提に—事業売却・撤退の実務

2025年は、会社設立やビザ取得だけでなく、事業の“出口”(売却・撤退)まで視野に入れたご相談が目立った年でした。

撤退はネガティブに見えがちですが、実務としては「撤退の意思決定が早いほど、損失が小さくなる」ことも多いです。
また、売却できる状態であれば、次の挑戦の資金・時間を確保できる可能性もあります。

当ブログでも、従業員5名程度の小規模事業を想定し、売却・撤退の流れと注意点を整理しました。

「まだ先の話」と思っていても、
・名義・株式構成
・会計の整備
・契約書(賃貸・雇用・取引)
が整っているかどうかで、出口の難易度が大きく変わります。
“いつでも動ける状態”を作ることが、結果として攻めの事業運営にもつながります。


タイの投資戦略がより明確に—EV・半導体・デジタル/AIなど「次の成長分野」

2025年は、タイ側の産業政策が「次に伸ばしたい領域」をより明確に示した一年でもありました。
投資・進出を考える側にとっては、国の方針が見えるほど“勝ち筋”を作りやすくなります。

たとえば、日タイ投資フォーラムの話題では、BOI(タイ投資委員会)の成長分野として

  • EV・バッテリー
  • 半導体
  • デジタル・AI
    などが提示され、投資環境改善策も言及されています。

参考:JETRO(投資フォーラム関連)

https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/12/3ed02b78d8b7a381.html

個人起業の文脈で見ると、巨大投資そのものよりも、
「その周辺で必要になる、実務・手続き・バックオフィス・現地連携」
にビジネス機会が出やすいのがポイントです。


EV投資が“計画”から“実行”へ—タイが製造・輸出拠点として再加速

産業トレンドとして分かりやすかったのが、EV関連投資の具体化です。
日本企業の投資ニュースも多く、タイが製造・輸出のハブとして再び存在感を示していることを感じさせました。

参考:THAIBIZオンライン(2025年のニュース振り返り)
https://th-biz.com/thaibiz-news-pickup-2025/

こうした動きは、メーカーだけの話ではありません。
部品・物流・保険・通訳翻訳・現地スタッフ育成・法務会計など、周辺領域の需要が積み上がっていきます。
個人起業家にとっても「狙える仕事の種類が増える」一方で、契約・税務・雇用など実務の地雷も増えやすい年だったと思います。


まとめ

2025年は、円安という逆風が強まる一方で、タイ市場は「次の成長テーマ」へ確実に動いた一年でした。
来年2026年(午年)は、環境が変わっても“走り続けられる設計”ができる方が強い年になりそうです。

私たち「タイ個人起業支援会」では、会社設立・就労ビザ・ワークパミット・会計業務に加え、事業拡大や撤退・売却まで含めて、日本語で一貫してサポートしています。

タイでの起業・運営でお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
https://thai-kigyosien.com/

ブログの内容は投稿当時の法律・運用状況に基づいたものです。投稿後に法改正や運用変更がなされている場合がありますので、当ブログの情報を活用される場合は、必ずご自身の責任で最新情報を確認してください。

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加地 茜
加地 茜https://a-kaji.mystrikingly.com/
言葉も文化も謎だらけのタイに、たった一人で来るのはきっと心細いと思います。私も初めてタイに来たときはそうでした。 皆さまがタイに居るときも、いつもほっこりした温かい気持ちでいられるように、一緒に悩んで泣いて笑っちゃいましょう。 些細なことでも、いつでも気軽に尋ねて下さいね。
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