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10月の二輪車生産台数、16カ月ぶりに前年同月比プラスに転じる
タイの二輪車市場の回復
2024年11月29日、バンコク発のニュースによると、タイ工業連盟(FTI)は10月の二輪車生産台数が前年同月比で70.5%増の29万4,395台に達したと発表しました。これは、なんと16カ月ぶりのプラス成長です。特に、完成車の生産が6.3%増の14万9,010台、現地組み立て車(CKD)が4.5倍の14万5,385台と、非常に好調な結果となっています。
このデータは、タイの二輪車市場が徐々に回復していることを示しています。特に、CKDの生産が大幅に増加している点が注目されます。CKDとは、Complete Knock Downの略で、部品を現地で組み立てる方式です。この方式は、コスト削減や現地市場への適応が可能なため、多くのメーカーが採用しています。
販売と輸出の動向
10月の国内販売台数も前年同月比で3.8%増の14万113台となり、明るい兆しが見えています。しかし、1~10月の累計では前年同期比で10.1%減の142万1,824台となっており、全体的にはまだ厳しい状況が続いています。
輸出に関しても、10月の完成車(CKDを含む)輸出台数は前年同月比で2.6倍の17万5,066台に達し、輸出額は16.6%増の約66億バーツ(約297億円)となりました。特に、完成車やエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は17.7%増の約71億バーツに達し、タイの二輪車産業の国際的な競争力が高まっていることを示しています。
生産と輸出の累計データ
2024年1~10月の生産台数累計は前年同期比で1.5%減の203万213台となりましたが、部門別では完成車が10.8%減の158万5,364台、CKDが57.3%増の44万4,849台という結果です。これは、CKDの生産が非常に好調であることを示しています。
また、1~10月累計の完成車(CKDを含む)の輸出台数は前年同期比で15.9%増の77万6,362台となり、輸出額は5.8%減の約528億バーツでした。全体的に見ると、輸出額は減少傾向にあるものの、CKDの生産が市場を支えていることが分かります。
まとめ
タイの二輪車市場は、10月の生産台数が前年同月比でプラスに転じたことで、明るい兆しを見せています。国内販売はまだ厳しい状況が続いていますが、輸出の増加は市場の回復を示す重要な指標です。今後もこのトレンドが続くことを期待したいですね。
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よくある質問(FAQ)
Q1: 二輪車の生産台数が増加した理由は何ですか?
A1: 二輪車の生産台数が増加した理由は、CKDの生産が好調であることや、国内外の需要が回復しているためです。
Q2: 国内販売はどうなっていますか?
A2: 10月の国内販売は前年同月比で3.8%増加しましたが、1~10月の累計では前年同期比で10.1%減少しています。
Q3: 輸出はどのような状況ですか?
A3: 10月の完成車輸出は前年同月比で2.6倍に増加し、輸出額も16.6%増加しました。
Q4: CKDとは何ですか?
A4: CKDはComplete Knock Downの略で、部品を現地で組み立てる方式のことを指します。
Q5: 今後の二輪車市場の見通しはどうですか?
A5: 二輪車市場は回復の兆しを見せており、特にCKDの生産が市場を支える重要な要素となるでしょう。
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参照記事:https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/11/864808ae12078c4b.html